ご声援ありがとうございました

「寒さを楽しむロハスな暮らし展」

2007年2月9日〜2月27日・山梨県富士吉田 ギャラリー ナノリウムにて



彼はまったくアーティストなのです。

〜面白いと思っていた中植ご夫妻は、じっくりお話ししてみると、はるかにもっともっと面白く(失礼)、都会から離れたこんなところの展覧会が一体どーなるのでしょうか〜・・・・
と、始まってしまった三週間でした。

思いがけないご縁、それまでは他人であっても、賑やかな商業空間では得られないものごと・・真剣に考え悩み、明るい希望を見いだして未来に向かって歩く集う方々に、ありがたく触れさせていただきました。
会場のテーブルに座りお茶をいただくと、さまざまな人の不思議、生きる疑問などなど、かってのサロンでの時間での出来事のように話題となって生まれるのは、喧騒を離れることによって自分に正直に向き合う時間となるナノリウムならではのことではないでしょうか。




松本から二時間半、気持ちのよい中央道のドライブ、美しいとはいえない観光地、河口湖街をすりぬけて到着する松林のなかの建物は、奇をてらわない個性が魅力的で、かって小生がこの場所に作品を置いてあげたいと感じた原点です。
オブジェのような特注薪ストーブが燃える空間は、オーナー御夫妻が描いた模型によるもの、設計家が出来ないというのをおして、地元の大工さんと一緒に建てたものだそうです。
建具に至るまでほんものの木造り。自然に還るのがいい、と敢えて土に触れることをいとわないウッドデッキは、来てくれた犬たちにうれしい、森につながる桟橋だったのです。

「ものを観ることや、使うことで暮らしを変えていく、それはまた生きていくことを変えていく、、、」

と閉会後にいただいたのぞみさんからのFAXは、作り、使い、捨てる動物・人間。
有り余るほどのものに囲まれてしまった僕達への、反省を込めた一言とも読み取れます。




切り捨てるロハスな暮らし

自然を破壊しながら続々と生産され、使い捨てられていく恐ろしいほどのものもの、いったいどれほどが本当に必要なのだろうか?と省みながらの展示でした。
より多くの人と知り合い、より多くのものを所有する豊かさとは対極、僕にとって、大切な人、大切なものに改めて向き合い、限られた人生を歩く指針を考える静かなよい時間となりました。



家族、仲間、親友、なくてはならない美しいものたち・・・
活きて、躍動して輝いている・・・自然に暮らす生き物たちのように、たしかな命が宿るものを作りたい新たな夢は、空気、静寂、きもちのよいものたちが生み出してくれた賜り物という気がします。


"THANX"

まことにありがとうございます。

遠くまでお出かけ下さいましてほんとうにありがとうございました。思いがけない方々を芳名帳に見つけうれしいです。拙作をありがたくお買いあげまでいただきました。

看板はつくらない、ホームページはいらない・・1 Nanoでオンリーワンでありたい。
貧乏なの(リウム)笑、とおっしゃる中植ご夫妻。
形は違っても潔さ、すがすがしさは、僕達の求めている精神とおなじくです。人生60年節目の意味をありがたく頂戴致しました。
これに学び、5月には松本で初めての個展をさせていただきます。





"THANX"2007年3月



予告「寒さを楽しむロハスな暮らし展」

会期・会場詳細


070122取材_テレビ信州 長嵜貴宏 山本純子さん三城来訪

富士山麓河口湖でギャラリー「ナノリウム」をされている中植ご夫妻から昨年展示会の要請をいただき、今回の展覧が実現しました。
公募展や、会場費を払って開催する展覧会と違い、個人経営のギャラリーはオーナーの考え方と思い入れが楽しいもの、売り上げが伸びそうとか、評判になりそうだからとは無縁で、私たちはこれが好きなの・・といったご夫妻の姿勢に共感を覚えたのを思い出します。

作家とギャラリーのコラボレーションとは本来こういうもの。しかし我ながら妙なタイトルをつけたもので、「暮らし」などというものが売れるはずもなく、いつもながら中植ご夫妻には(女房にもか・・)迷惑をかけることになりそうです。

展覧会で発表させていただく作品は、自分たちの毎日の生活に欠かせない生活道具がすべて。
モノが溢れた現代に、何を作り出すことが出来るのだろう?と悩んだ昔、信州の山の中に移り住んだ理由の一つは、創作へのインスピレーションの飢餓感でした。
素晴らしいものであっても、活きて使われないものは作りたくない・・とは僕のわがままですが、存在の必然の認識は、いらない物はいらないといった思い切りを伴い、環境を変えて自分の身の回りをリセットすることができたお陰と思えます。

大切なものごとはなんだろう・・・木を燃やして、ほのかなあかりと暖をとり、料理を楽しみ、火を囲むシンプルで暖かな生活。鉄を赤めたり、溶接したり、自分はなに屋なのかと、はにかみますが、物事の主役は僕や、僕の作った作品ではなく、樹の生み出す炎であり、火を囲む人々なのです。

作る道具のみえがかりだけに目を奪われてしまうと大切なことを見失いがち、樹の仕事への感謝を忘れず、暖かな人間関係や、幸せな家族の姿を育てる道具を考えながら、やはり自分の仕事は木工なのだと再認識したりしているのです。

地球上で一番偉いのが人間だとは、最近まで疑うことのない一般論でした。傲慢な意識への反省は、騒がれる環境問題が大きいのでしょうか。しかし僕達がロハスな暮らしをつづけているのは、やはり気持ちよく健康的で豊かな感覚、何よりも感動という心の働きを大切にしているからなのだと思います。

春が来てしまったかのような暖かな二月、もとより都会から離れたギャラリーですが、来てくださる親しい友人と、ゆっくりと過ごすひとときが楽しみです。


「新作家族一年箸」
色漆の白は難しいとされるのは漆特有の茶が混じるからでしょう
今回白漆を加えて六色、若者の提案で火皿の縁取りも色漆にしています


ご遠方申し訳ございません。一同でご来場をお待ちしております